よみもの

2022/07/16
生米パンブーム到来!その魅力とは…?
生米パンがブームになっています。
ご家庭で簡単にできるお米のパンです。

レシピはネットでたくさん見つかるので、
ここではあえて違う視点から
生米パンについて書きたいと思います。


1.生米パンって何?
生米パンとは、
水に浸したお米をミキサーにかけ、
水・塩・砂糖・油・ドライイーストを混ぜて、
発酵させてから焼くパンです。
え?油や砂糖?と思う人もいるかもしれませんが、
市販のパンにはかなりの量が入っているんですよ。
きび砂糖や黒糖、
米油やオリーブオイルなど
健康的な材料にもできます。


2.米粉パンとの違いは?
米粉はお店や通販で買わなければいけません。
米粉は価格が高いです。
また、酸化しやすいので
早めに使う必要があります。
生米パンは、いつも炊いてる米を使うので、
思いついたときにすぐ作れるし、
圧倒的に安い
また、粉にしてないので
酸化の心配がありません
 

3.米粉はなぜ高いの?
米粉は用途が広く、人気があります。
でも高いのが難点…。
なぜ小麦粉より高いのでしょう…?
お米が硬いからです。
小麦は簡単に製粉できます。
ところがお米は非常に硬く、
製粉が大変。
水に浸して柔らかくし、
粉に挽いてから乾燥、
という手間がかかります

だから高いのです。


4.お米を取り巻く状況
実はお米はここ数年値下がりしています。
赤字経営の農家さんも多いのです。
古代より、
お米や田んぼは神聖なもの、
という深層意識が日本人にはあり、
その意識が稲作を支えている、
と私は思っています。


5.小麦はほとんど輸入
なんと小麦の9割が輸入です。
「日本でも米じゃなく小麦を作れば?」
と思う方もいるでしょう。
もちろん作っていますが少なく、理由は
・水分の多い水田では作りにくい。
・高温多湿な日本は栽培に向かない。
・秋に種を蒔き、6月頃収穫する不便さ。
→収穫時期が梅雨と重なり品質が落ちやすい。
→夏に圃場が空くので草退治などが大変。
(夏は稲作などをし、2毛作も可能ですが)
といったところです。
このような理由で小麦の生産量が少なく、
品質も安定しないため、
大手製粉会社は
品質の安定した輸入小麦を使います

水田で春に種を蒔き、
秋に収穫できる小麦が
開発されたら良いのですが。


6.生米パンは定着するか!?
定着してほしいですね。
ほんとうはもっとご飯を食べてほしいですが、
パンや麺を食べたい欲求は止められないでしょう。
その一部でもいいのでお米を使ってほしいです。
こねる必要もなく、
炊飯器でも焼けるので
ぜひチャレンジして、
定番メニューにしてほしいです。

生米パンってタイトルにあるから、
レシピでも載ってると思ったら
なんか違う!!
と思った方、すみません。

農家さんに稲作をアドバイスし、
お米を直接仕入れている者として
言わずにいられなくて
お米の状況など書いてみました。

これらのことを
まとめて書いてある記事も
少ないと思いますので、
参考にしていただけたら幸いです。



 


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